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先刻、当ブログ読者の方から「ドローダウン」や「ロスカット」について質問をいただきました。

 確かに、日経225先物デイトレードのリスク量がどの程度あるのかは、気になるところです。
私も、一応、日本証券業協会検定アナリストの端くれですから、ボラティリティ等専門用語を用いて格好良く説明したいところですが、ここでは1日(寄付から大引まで)の値幅の検証結果という形で、リスク量を表現したいと思います。
 さて、皆さん、一日で随分動いたなと実感されるのは、何円幅でしょうか?200円くらいでしょうか?
でも200円くらいなら先物でリスクをとっている以上許容範囲内ではないですか。ちょっと怖いなと感じられるのは300円以上ではないでしょうか。
 
 かなり雑駁な記述になりましたが、プロのリスク管理ルールに3%ルールというのがあります(意外に普遍的なリスク管理ルールです。ちなみに私、時価会計が導入された当時、銀行の「市場リスク管理課長」の任についていましたので素人の妄言ではないことをお断りしておきます)。株式に限らず金融資本市場が3%以上1日で動く(オーバーナイトを含む)ことは極めてまれで、何か異状事態が生起したという認識に基づくルールです。
 
 では、ここで質問です。「日経平均先物の日中値幅が300円以上(ラージ1枚で30万円の損益)動いたのはリーマンショックの落ち着いた2009年1月以降(ここ4年余り)で何回あったでしょうか?」 すぐにお答えするのも、面白くないので、しばらく時間をおいて続きを書くことに致します。

 コメント機能を利用した回答も受け付けます。当たってもプレゼントは無いですけれど、当ブログ上にてお名前を披露させていただきます。

To Be Continued
「プロスペクト理論は、不確実性下における意思決定モデルの一つ。選択の結果得られる利益もしくは被る損益および、それら確率が既知の状況下において、人がどのような選択をするか記述するモデルである。行動経済学における代表的な成果としてよく知られている。 期待効用仮説にたいして、心理学により現実的な理論として、1979年にダニエル・カーネマンとエイモス・トベルスキーによって展開された。 カーネマンは2002年ノーベル経済学賞を受賞している。」(Wikipediaより引用)

 前々回、~「アゲインストに行けば、じっと我慢する。場合によってはコストダウンを狙ってナンピンする。利が乗れば、素早く利食う。」このやり方では、勝率は上がるかもしれないが、値幅は取れない、いや当然の結果として負けた時のダメージのほうが圧倒的に大きい。 行動ファイナンス理論とやらによれば、上記の行動パターンが人間の取る自然な行動パターンであり、相場に勝つためには、本能による選択の逆方向に動く必要があるため、大多数の人たちが相場に負けるという現象が生ずるとのことだ。
と書いたが、少し補足しておきたい。

(Q.)あなたは今、新車を買うために、保有株を売却して120万円を調達しようとしている。
A株(取得価格100万円、時価120万円、+20万円の含み益)
B株(取得価格140万円、時価120万円、▲20万円の含み損)
さて、AorB どちらの株を売却しますか?
(前提)あなたの配偶者(独身の方であれば恋人等身近な知人)はあなたが株式投資をしていることは良く知っている。

 「利食いを我慢し、損切りを早く」という、セオリーからすれば、B株を売るのが理にかなっている。現在含み益の株は将来も上昇する可能性が高く、含み損の株はさらに下落すると考えるのが合理的判断だと思われるからだ。しかし、実際にはA株に手を付ける人が大半ではなかろうか(B株を選んだ人、あなたは相場の達人になる素養を十分お持ちです。自信を持ってください!)。

 このような心の動きを、理論的に体系化したものが、冒頭に示した「プロスペクト理論」である。人が利益を上げた時の「喜び」と損をこうむった時の「悲しみ」は、1対2~2.5の比率で「悲しみ」のインパクトのほうが大きいとする。勝ち銘柄を売るのは単に「金銭的利益」だが、負け銘柄を売るのは「金銭的損失+自らの誤りを認める心理的損失(いわゆる自尊心の傷つき)」を被るからである。
 (前提)を置いたのは、私の創作であるが、他人に見られていることがさらに損切りを困難にさせる。換言すれば、損切りしたときの自尊心の傷つきが、より大きくなる(私の実体験からしてですが、隠しておきたい心理が働く、あるいは、他人の前で負けを認めたくない)。

 こうした、非合理的な投資行動は、心理面から経済活動を究明する「行動経済学(行動ファイナンス)」の研究対象であったが、いまや、脳の神経細胞レベルでこれを解明しようとする「神経経済学」が注目を集めている。脳の神経細胞を調べる技術(fMRI=機能的磁気共鳴画像法等)が発達し、損失や利益に対して脳がどう反応するかある程度解明できるようになったことが背景にある。 

 昔から、相場は「欲望と恐怖」が支配する世界だといわれてきたが、脳科学的にも裏付られている。すなわち、投資で利益を上げた時に反応する部位は「側座核」と呼ばれる「快楽中枢」であり、食欲・性欲が満たされたときに反応する部位と同じだそうだ。われわれは、相場に勝つと、本能的・衝動的な快楽を感じているらしい。なるほど「ディーラーは3日やったらやめられない」といわれる所以であろう。
 
 一方で、損を被ったときに反応する部位は、脳の原始的警報システムとされる「扁桃体」や「島」だということだ。ひとことでいえば「恐怖」を動物的に感じる部位ということになる。
 そして「快楽」と「恐怖」を比べた時に、より人間の生存本能に原初的に直結するのは「恐怖」のほうであり、損失(餌を失う、取り損ねる)により大きくインパクトを感ずる(プロスペクト理論の価値関数において「損側」の傾きが急である)ことになる。

 話が、ずいぶん長くなったが「利食いを引き伸ばし、損切りを早く」がいかに人間の本能に逆らった行動であるかを、まずはしっかり認識しておくべきであると考える。
 
 そうした人間(本能)の相場に対する脆弱さを受け止めたうえで、その弱点をいかに理性で克服するか(相場テクニック・商品選定の工夫、心理的要素の排除テクニック、心理強化のトレーニング等)が、相場の世界での生き残りを左右すると考えている。

 

 



 相場の基本は日計り(デイ・トレード)。
 
 矢口新著「生き残りのディーリング」(東洋経済新報社)第1章5(24頁)の見出しの言葉である。1990年10月4日初版の古い本であるが、いまだに私の本棚に鎮座している(「実践 生き残りのディーリング (現代の錬金術師シリーズ)」と表題を新たにしてパンローリング社から改定版が発売されているので、興味のある方はそちらを)。

「日計りディーラーという言葉の響きは軽い。彼ら自身が自分たちをそう呼ぶ時でさえ、どこか自嘲の色を漂わせている。では、誰が偉いのか?(同著より引用)」~
 答えは、中長期的ポジションを取るファンドマネージャーが偉いということになる。

 「ディーリングは、ギャンブルだ、いや違う。」という議論は、昔から繰り返されてきた。特に私は銀行内で相場を張る立場にいた関係上、そうした議論に良く引っ張り出された。銀行業務の本流にいる人たちとは、全く議論がかみあわないが、彼らも有価証券ポートフォリオの優秀なマネージャーが銀行には不可欠であり、そうした人材を育成する必要があるという事に関しては、全くの「yes」なのだ。銀行の預金貸金の比率を預貸率(よたいりつ)というが、金余りの続く中で、70%を切る銀行が過半となっている。余ったカネは有価証券で運用することを余儀なくされているからだ。
 しかし、彼らとの決定的な溝は、どうしても埋まらない。結局「ディーリングはギャンブル=正業ではない」という議論にたどり着き、組織見直し・人材育成の規模縮小・停止という結論となる。ファンドマネジメントには「デイ・トレード」的感性がどうしても必要なのだということが、理解されない。金融のプロである銀行員ですらそうなのだから、まして、一般人から見ればまともな職業だと受けとめてもらえないことは当たり前のことである。

 冗長になってきたので、いったん結論を整理したい。

資産運用(ファンドマネジメント)にあたってのアプローチの仕方には3種類のルートがあると考える。
(1)ファンダメンタルズ・アプローチ
(2)テクニカル・アプローチ
(3)感性(値動きに直感的に反応する)によるアプローチ

 どれに重きを置くかは人それぞれであるが、相場に対する何らかの判断をする過程では、意識するしないは別にしてすべてが動員されているはずである。特に(3)は、重要で、毎日の値動きを追っている中でしか養えないものであると考えている。

 やはり、相場の基本は日計りなのだ。 
 
 
 
 そもそも、先物相場の上げ下げは五分五分が基本のはずである。実際、今年に入ってからの「上げ」「下げ」の確率を検証してみても若干「下げ」が多い程度でほぼ半々である。
 普通にやれば、勝率は最悪でも5割のはずなのに、なぜ8割の個人先物取引参加者が負けているといわれるのか。

「アゲインストに行けば、じっと我慢する。場合によってはコストダウンを狙ってナンピンする。利が乗れば、素早く利食う。」このやり方では、勝率は上がるかもしれないが、値幅は取れない、いや当然の結果として負けた時のダメージのほうが圧倒的に大きい。
 行動ファイナンス理論とやらによれば、上記の行動パターンが人間の取る自然な行動パターンであり、相場に勝つためには、本能による選択の逆方向に動く必要があるため、大多数の人たちが相場に負けるという現象が生ずるとのことだ。
 恥ずかしながら、私自身、通算16年間相場に「プロ」として直接間接携わってきたが、正直、上記の行動パターンから完全には(いや、ほとんど)抜け出せていない。では、どうするか。

(1)「寄付新規・ポジションメイク、大引け反対売買・決済」
(2)「ザラ場での利食い・ロスカットは一切無し」

(3)「売買対象は日経225先物取引ラージ1枚」
これが、当ブログのデイ・トレード・ルールのすべてである。

 あえてこのルールを採用したのは、単に単純明快さを重視したわけではない。ここまで割り切って初めて、勝率(値幅を含めて)50%の土俵に乗るからである。
 
 巷のブログを拝見すると、プロフィットテイク、ロスカットのポイントを併記したものも多いが、合理的な値幅がどれだけなのか検証された結果なのだろうか。かなり困難な検証作業だろうと思われる(私も第一線を退いて以降、空いた時間にまかせて某証券会社が提供する有料システムを使用して何度もシミュレーションしたことがある)。
 
 ザラ場中の恣意性をすべて捨象してしまえば、相場の方向性さえ、間違わなければ、勝率5割以上のはずであり、少なくとも負けはないということになる。
 例えば「相場のトレンドが上向きならば、毎日「買い」で入り、下向きならば、毎日「売り」で入る。」という、超単純なルールでも必ず勝率は5割を超え、値幅もプラスのはずだ(上昇トレンドにあるときには陽線を引く確率が高く、下降トレンドにあるときには陰線を引く確率が高いという前提=ご自身でも検証されたい)。
 
 この、一見あほらしくなるほど、単純なルールは、人間の(私の)行動パターンの弱さを克服する手段として、極めて積極的な意味を持っている。 



 
10月29日、日経新聞電子版
「セオリー通り、週が明けた22日以降は小じっかりした動きながら上値は重かった。9100円に近づくと利食いに押されて跳ね返される展開が続いた。23日と週末の26日は終値が始値を下回る、ローソクが黒く塗りつぶされる「陰線」が出た。酒田五法では上げ相場の後、その上に陰線が来る状態を「カブセ」と呼ぶ。典型的な天井の兆候だ。ケイ線でみる限り、上値は重い、、、、。」(チャート及び「 」内の文章は10月29日日経新聞電子版より引用)

 相場が転換点を迎えているという趣旨の記事。以前から当ブログでふれてきた「三空」「かぶせ線」の組み合わせは酒田五法によれば「天井」の兆候を示す、というのが、この記事の肝の部分と見た。あわせて6月以来構成してきた3つの波(現在4つ目に進んでいることは当ブログで記述のとおり)を「三山」と見立て、これまた中期的天井のサインだとも書かれてある。新聞記者らしく、リスクヘッジ(大相場に発展する可能性も完全には否定しない)をしつつ、10月30日に転換点を迎える(ピークアウトする)可能性が高いと主張する(少なくとも私はそう受け止める)。「休むも相場」で、下手な動きを控えるべしというのも記者の言いたい結論のひとつだろう。

 相場のことであるから、この見立てを否定するつもりは無い。そうなる可能性も大いにあろう。

 しかしながら、当ブログで10月19日指摘のとおり「「三空」なるものは、年に1回出れば良い程度の確率で出現し、短期的には調整する場合もあるが、相対的底値圏で出現したときには、中長期的上昇相場の起点を形成する確率が極めて高い。(中略)スパンを少し引き伸ばすと、むしろ強力な買いサインと見るべきではないか」との見方を、今のところ変更するつもりはない。デイトレードを含めて引続き「買い」の目線で見ている。
 






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